心臓の手術中に医療ミス、障害残る可能性 久留米大病院

今年5月、久留米大学病院(福岡県久留米市)で、70代男性に心臓手術をした際に医療ミスがあったことが分かった。男性は低酸素脳症になり、高次脳機能障害が残る可能性があるという。病院側はミスを認め、男性と家族に謝罪した上で、9月に病院のホームページに事故を公表した。

大学側によると、男性は5月に心臓弁の手術を受けた。血管内に入った空気を除去する必要があったが、人工心肺装置のポンプにチューブをさす際に入り口側と出口側を逆にしたため、血管内に空気が送り込まれ、脳内の血流が妨げられ、脳に酸素が十分行き渡らなくなったという。

外部の医師らによる医療事故調査委員会が設置され、「一つのエラーについて、複数のチェックが機能しておらず、間違いに気づいて修正することができなかった」と指摘した。大学側によると、手術は医師や看護師、技師らがあたったが、人工心肺装置を操作するためのマニュアルやチェックリストが適切に機能しなかったという。だが、大学側は取材に「詳しいマニュアルやチェックリストは公表していない」としている。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(倉富竜太)

出典:朝日新聞デジタル

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