医療ミスで1千万円支払いへ 入院中の80代男性死亡

 大分県国東市の市民病院で2017年7月、治療を受けた同市内の80代男性が、医療ミスが原因で死亡していたことが4日、わかった。病院側はミスを認め、遺族に和解金や損害賠償金として1千万円を支払う議案を11日開会の市議会に提案する。

 病院によると、男性は尿路感染症や脱水症の疑いで17年7月19日に入院。21日午前11時ごろ、治療のため30代医師が静脈に点滴用カテーテルを挿入したところ、左肺に気胸を起こして呼吸不全や循環不全となり、意識が戻らないまま同日午後4時ごろに死亡した。カテーテルの針の先が静脈を突き破って、肺に達したとみられる。

 遺族が同年7月、「医療事故調査委員会にかけて」と要請。病院側は翌月に委員会を設置し、医療事故調査・支援センター(東京)へも届けた。17年8月28日~18年8月2日に計5回、大分大医学部の平松和史・医療安全管理部教授ら病院外部を含む12人と原因や再発防止策を調査。病院は医療ミスを認め、野辺靖基・市民病院事業管理者兼院長は昨年末に遺族に謝罪した。和解金は市民病院事業特別会計から支払われる。(加藤勝利)

出典:朝日新聞デジタル

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