
生体肝移植を受けた患者4人が死亡した神戸市の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で3日、4月の問題発覚後、一時中止していた9例目の移植手術が始まった。患者は肝臓がんを患う兵庫県西宮市の男性(63)で、妻(64)から臓器提供を受ける。男性の代理人によると、手術は30時間程度かかると説明を受けているという。
一方、神戸市はセンターに対する立ち入り検査を8日にも実施する方針を決めた。保健所職員や外部の専門家ら計8人で診療記録やセンタースタッフの出勤簿を調べ、安全管理体制を確認する。不備があれば増員を求めるなどの行政指導をする。
男性は平成19年に肝臓がんと診断され、今年4月に他の医療機関からセンターに転院していた。しかし、センターでは同月、生体肝移植を行った患者8人のうち、4人が術後1カ月以内に死亡したことが判明。日本肝移植研究会が、手術の一時中止と組織の抜本的改革を提言し、同22日に予定されていた男性の手術は延期されていた。
センターは、神戸市による検査が未実施の中での再開について「男性の体調などを総合的に判断した」と説明している。
一方、4月8日に8例目の手術を受けた木山智さん(36)=神戸市長田区=は「手術が再開できてよかった。患者の命が助かるのであれば、いち早く手術を再開するべきだった」と話した。
出典:産経ニュース
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