医療過誤で賠償、県が棄却求める 地裁・第1回弁論 /岩手

 県立二戸病院で手術を受けた県内の70代の男性が多臓器不全で死亡したのは、同病院が適切な処置を怠ったためなどとして、妻が約4183万円の損害賠償を県に求めて盛岡地裁に提訴した。県側は8日、同地裁(小川理津子裁判長)の第1回弁論で請求棄却を求めた。

 訴状によると、男性は2013年9月、同病院で食道がんの手術を受けた。執刀医から「手術は成功した」と報告されたが、術後から腹痛や発熱、全身のむくみが続き、14年2月に死亡した。妻側は、同病院が多臓器不全の原因である細菌性腹膜炎と腹腔(ふくこう)内のうようを発症させ、症状を改善させずに悪化させたとしている。

 県側は「通常『手術は成功した』と説明することはなく、『予定通りの手術になった』などの表現を用いた」と反論。妻側が主張する病院の過失などについても争う姿勢を示した。【藤井朋子】

出典:毎日新聞

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