松本市立病院で「ホルマリン」を5人に誤投与

長野県松本市立病院で2015年11月17日、健康診断で胃の内視鏡検査を受けた男女計5人に対し、「ホルマリン」を誤って投与したと発表しました。

投与されたのは病理検査で使用する劇物「ホルマリン20%固定液」20mlで、発がん性が指摘される「ホルムアルデヒド]が1.48g含まれていました。それらが、胃内視鏡検査を受診した5人に誤って胃に直接投与されました。本来は胃の蠕動(ぜんどう)を抑制する薬剤「ミントオイル」を投与するはずでした。

5人は県内に住む30~50代の男女で健康への影響は不明とのことです。誤投与された5人のうち3人が胃の炎症で入院しました。今後も、経過観察していくそうです。

今回の医療ミスの原因としては、前日に女性看護師が薬剤を置く場所に誤ってホルマリンを置いており、名前を記したラベルは張られていたが、ともに茶色のプラスチック製容器に入っており、医師や同席した看護師も気が付かずに、容器を取り違えて投与されてしまいました。検査直後に異臭がしたため、医師が誤投与に気付いたもの、時既に遅く、今回の医療事故となってしまいました。

病院は「劇物ホルマリンの管理が不十分だった。ホルムアルデヒドの影響はないとみられるが、5人の健康診断を継続する」と家族に陳謝し、保健所にも報告済みとのことです。

今回の医療事故はやはり、「劇薬」の管理の甘さに原因がまずあると考えられます。また、ミスが重なった形ですので、チェックの体制を、組織ぐるみで取り組んでいく必要があるのではと思います。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*