ホルマリンを誤注入 患者が告訴状提出

兵庫県姫路市の病院で、去年内視鏡検査を行った際、患者の体内に、誤って有害なホルマリンを入れるミスがあったことが分かりました。体内にホルマリンが入った患者は56人にのぼり、このうち1人は後遺症が出たとして、担当の医師について業務上過失傷害の疑いで警察に告訴状を提出しました。
ミスがあったのは、兵庫県姫路市にある製鉄記念広畑病院です。病院の事故調査報告書などによりますと、去年7月、70代の男性患者に内視鏡検査を行った際、本来は精製水を入れて十二指腸を洗浄するところ、誤って濃度10%のホルマリンを120ミリリットル注入したということです。

ホルマリンは医療器具の洗浄に使われますが、人体には有害で発がん性も指摘されているということです。患者の代理人の弁護士によりますと、患者は全身の神経痛などの後遺症が出たということで、検査を担当した内科部長が確認を怠ったのが原因だとして、13日業務上過失傷害の疑いで警察に告訴状を提出しました。

会見した患者の息子は「健康を何より大切にしていた父が医療ミスで苦しめられ、憤りを感じています。警察の捜査で責任を追及してほしい」と話していました。

また、病院などによりますと、この患者のほかにも、同じ去年7月、55人の患者の体内に洗浄の際に使ったホルマリンが付着した内視鏡が入れられたということです。告訴状の提出について、病院は「内容を確認し、適切に対応したい」とコメントしています。

出典:NHK NEWS WEB

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*