出産後死亡 仙台の医院に賠償求め遺族 /宮城

昨年8月に仙台市内で30代の女性が出産後に死亡したのは医療ミスだったとして、女性の夫と長女=東京都在住=が9日、産婦人科医院「桜ヒルズウィメンズクリニック」(仙台市青葉区桜ケ丘)と男性院長を相手に約1億1300万円の損害賠償を求めて仙台地裁に提訴した。

訴状によると、女性は昨年8月9日午後5時20分ごろ、通院していた同クリニックで女児を出産。直後に子宮の内膜面が外側に反転する子宮内反の状態になり、担当医の男性院長が処置をしたが頭痛や吐き気などの症状が続いた。

女性に付き添っていた内科医でもある妹が「様子がおかしいので大学病院に送ってほしい」と訴えたが、男性院長は「大丈夫。こちらで診る」と搬送を断った。その後、女性は妹が呼んだ救急車で大学病院に搬送されたが、同日午後10時半ごろ、羊水塞栓(そくせん)症などによる呼吸不全と急性循環不全により死亡した。

9日に記者会見した原告代理人の坂野智憲弁護士は「クリニックには十分な設備がなく適切な治療は不可能だった。容体悪化後、すぐに高度医療機関に移送すべきだった」と指摘した。一方、同クリニックは取材に対し「コメントできない」としている。【早川夏穂】

出典:毎日新聞

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