
兵庫県は11日、県立がんセンター(明石市)と県立柏原病院(丹波市)で、コンピューター断層撮影(CT)の結果報告の確認ミスがあったと発表した。
県によると、がんセンターでは神崎郡の60代女性が6月、過去の腎臓がんの経過観察でCT検査を実施。放射線科医がすい臓がんの可能性を指摘した電子カルテの報告を、担当医が確かめなかった。
女性が9月に腸閉そくの治療で同センターを受診し発覚。現在は別の病院でがんの治療を受けているという。
柏原病院では、丹波地域の50代女性が2、6月、厚生労働省指定の難病の治療でCT検査し、放射線科医が大腸の疾患を指摘していたが、担当医が報告を確認しなかった。7月に腸閉そくで救急搬送された。女性は10月に難病が原因で死亡。県によると、確認ミスとの因果関係はないという。
県病院局は「今後は報告を別の医師と二重チェックするなど再発防止に努める」としている。(斉藤正志)
出典:神戸新聞