新発田病院

新潟県立新発田病院で医療事故。精密検査が実施されず

新潟県は22日、県立新発田病院で医療事故が発生した、と発表した。

報道資料によると、患者は、新潟市在住の50歳代の男性。平成30年3月上旬、心不全の治療目的のため、他院より紹介され新発田病院に緊急入院。心不全の治療は経過良好により、同月退院した。

一方、紹介状には膵腫瘍・膵炎の疑いで精密検査を要する旨の記載もあったが、患者の状態(腎機能低下)や医師の異動などにより、精密検査が実施されず、膵癌の診断が遅れたという。

その後、平成31年1月上旬、休暇中の主治医に代わり先輩医師が外来診察したところ、精密検査が行われていないことが判明し、専門診療科に相談のうえ、患者の負担が少ない方法で精密検査を実施し、膵癌と診断。同月、患者・家族へ病状説明し謝罪した。

なお、患者は膵癌の治療を行ったものの、令和元年10月中旬、膵癌により死亡したが、診断遅延がなく、速やかに専門診療科で治療を開始していれば、癌の進行をある程度抑えることができた可能性があるという。

出典:にいがた経済新聞

新発田病院医療事故、調停成立へ

県立新発田病院は10日、右大腿(だいたい)骨の手術をした女性患者の体内に27年間ガーゼを放置した医療事故で、民事調停が成立する見通しになったと発表した。女性の右膝は可動域が4分の3程度で、正座できない後遺症がある。損害賠償額は約870万円。県は県議会2月定例会に関連議案を提出する。

病院によると、女性は1987年に新発田病院で右大腿骨の固定手術を受けた。病院はその際に、血を拭くためのガーゼを置き忘れたという。2014年に別の病院で右大腿骨の腫瘍を摘出したところ、ガーゼが発見された。

県は昨年12月、新潟簡裁に民事調停を申し立てた。今年1月に裁判所の調停案が示され、女性側が同意した。県立新発田病院の石附由美子事務長は「明らかに病院側のミスで後遺症を残す結果となり、大変申し訳ない。今後は再発防止と安全な医療の提供に努めたい」と話している。

出典:新潟日報