大垣市民病院

大垣市民病院、医療ミス 手術部位誤る

大垣市民病院は30日、2013年に男性=当時(56)=に行った首の骨を削って腰の骨を移植する頚椎(けいつい)椎間板ヘルニアの手術で、手術する部位を誤る医療ミスがあったと発表した。医師間の連携不足が原因。手術のやり直しで入院期間は通常の倍となり、市は男性に710万円の損害賠償を支払う方針。

病院によると、男性は両手両足のしびれなどの症状を訴え、受診。同年6月10日、整形外科の医師が手術をした。椎間板に目印となる針を刺して、エックス線画像で対象の部位を確認する際に、30代の男性医師が40代の男性執刀医に誤って伝えた。執刀医は自ら画像を確認しなかった。

終了間際にミスが分かり、再度、手術をやり直した。手術時間は通常の2倍かかり、この影響とみられるうみが出たため、通常2カ月ほどで退院できるところを131日間入院。手術の範囲が広がったことなどで、首の動きに影響が出る可能性があるという。

病院は、再発防止策として医師間の情報共有を徹底するなどとした。

出典:岐阜新聞Web

大垣市民病院 医療事故に絡む患者死亡で和解 /岐阜

大垣市は31日、同市民病院での医療事故に絡んで男性患者(当時75歳)が死亡したとして、遺族に1500万円を支払うことで和解したと発表した。7日に開会する9月市議会に損害賠償議案を提出する。

市によると、市内の男性が2012年12月、貧血などを訴え病院を受診。60歳代の男性医師の指示で胃カメラなどの検査をしたところ、早期の胃がんと判明した。しかし、病院側は検査結果を知らせることなく、男性が14年4月に再び病院を受診した際には、がんが胃だけでなく、肝臓に転移しているのが見つかった。手術は不可能だったため、抗がん剤治療をしていたが、男性は昨年9月、胃がんと転移性肝がんのため同病院で死亡した。

この医師は最初に診断した際に、男性のかかりつけ医師に診断結果を伝えると説明していたが、失念していたという。病院では通常、検査結果を知らせるため、患者に再度受診してもらうことにしているが、今回、手続きをしていなかった。病院は今後、受診予約の有無を複数でチェックするよう改善していく。

藤本佳則副院長は「必要な検査を行い、一連の結果を含めた所見を患者に伝えるのは担当医の責任」と陳謝した。【山盛均】

出典:毎日新聞