神戸市立医療センター西市民病院

神戸・西市民病院で死亡の男性 発信機が電池切れ

 神戸市立医療センター西市民病院(長田区)は4日、救急病棟に入院していた県内の40代男性患者が3月に亡くなった際、心電図などのデータをナースステーションのモニターに送る発信機の電池が切れていたと発表し、謝罪した。

 病院によると、男性は昨年11月、頸椎椎間板ヘルニアで入院。その後、誤嚥性肺炎を発症し、人工呼吸器を一時装着したが、2月13日からは自発呼吸で治療を受けていた。

 3月24日午前零時前、看護師が血糖値を測定した際は異常なかったが、約1時間後に別の看護師が同室を訪ねた際、呼吸停止に気付いた。当時同病棟で電池式発信機を使っていたのはこの男性だけで、マニュアルで定める電池の入れ替えもされていなかった。また電池切れを示すアラーム音量を小さくしていたため、同病棟の当直スタッフ4人の誰も気付かなかった。

 外部有識者も含めた「医療事故検討・対策委員会」が5月に開かれ、死因は特定できなかった。

出典:神戸新聞NEXT

手術で後遺症女性 7千万円支払いで病院側と和解

神戸市立医療センター西市民病院(神戸市長田区)で手術を受け、高次脳機能障害を負ったとして、同市兵庫区の40代女性が慰謝料など約8800万円の損害賠償を求めた訴訟が9日までに、神戸地裁で和解した。同病院を運営する地方独立行政法人「神戸市民病院機構」(同市中央区)が女性に7千万円を支払う。

和解は昨年12月25日付。同機構や主治医らが「医療事故の発生について遺憾の意を表明する」といった内容も盛り込まれた。

訴状によると、女性は2012年8月、同病院で胸腔鏡による腫瘍の摘出手術を受けた際、医師が血管を損傷したため大量に出血。低酸素脳症となり、知的低下や記憶障害などを負った。女性は15年3月に提訴し、「医師が注意を怠って血管を損傷させた。大量の出血を止血し、輸血などをする体制を整えてもいなかった」などと主張していた。

同病院は取材に対し、「今後も再発防止に努めていきたい」としている。

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