むつ総合病院

むつ総合病院で医療ミス2件、和解 癌見落とし等

 青森県むつ市にあるむつ総合病院を運営する一部事務組合下北医療センター(管理者・宮下宗一郎市長)は、同病院で患者が死亡した2件を医療ミスと認め、遺族側にそれぞれ損害賠償金を支払うことで今年1月に和解したと20日に組合議会に対し報告した。

 2014年7月に当時67歳の男性がバイク運転中に自損事故を起こして救急搬送されたが、8日後に大動脈破裂で死亡した。これについて男性の妹が、医師が大動脈解離の所見を見落とし適切な治療を受けられずに死亡したとして、医療センターに損害賠償などを求めて青森地裁に提訴した。地裁は請求を棄却したが、控訴審仙台高裁は昨年12月に和解を勧告。医療センターが妹に損害賠償金3千万円を支払うことで和解した。

 17年6月に末期のS状結腸がんと診断され10カ月後に死亡した50代男性については、同年1月のCT検査でがんの所見を見落としていたと遺族が申し立てていた。医療センターは今年1月、男性の遺族3人に損害賠償金計2800万円を支払い和解した。

 取材に対しむつ総合病院側は「今後はさらなる医療ミスや事故を招かないよう対応する」と答えた。(板倉大地、伊東大治)

出典:朝日新聞DIGITAL

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所在地

〒035-8601
青森県むつ市小川町1丁目2番8号

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【むつ総合病院】医療ミス2人死亡 カテーテル挿入誤る

青森県むつ市のむつ総合病院は30日、ことし5月と6月に、青森県下北地域に住む女性患者2人にカテーテルを挿入する手術でミスがあり、2人が死亡していたことを明らかにした。
病院によると、5月12日、70代女性の排尿用カテーテルを交換しようとした際、新たに挿入したカテーテルが腎臓を通過し、近くの大静脈に達した。腎臓摘出の緊急手術をしたが、同13日に死亡した。
6月17日には80代女性に首の静脈から人工透析用カテーテルを挿入した際、血液の逆流が確認できずカテーテルを抜いたところ、心肺が停止。その後死亡した。死因は鎖骨下動脈損傷による胸内出血。
2件はそれぞれ泌尿器科の別の医師が担当した。病院側は書面で手術の危険性を患者側に十分説明しなかったことや、カテーテル挿入時に超音波での確認を怠ったことをミスとして認めた。2人の遺族に謝罪し、和解金計約3800万円を支払うことで合意した。
記者会見した佐藤重美院長は「病院側の落ち度で重大な結果を招いた。大変申し訳なく、心からおわびしたい」と陳謝した。

出典:河北新報