千葉県がんセンター

千葉県がんC患者6千人減 医療ミス尾を引く 2年連続赤字

医療ミスが相次いだ千葉県がんセンター(千葉市中央区)で2015年度、延べの外来患者数が前年度比約7800人減、入院患者数も同約6400人減ったことが県病院局の集計で分かった。前年度も腹腔(ふくくう)鏡下手術による患者死亡問題で患者減だったが、落ち込み幅は拡大。本年度も7月までの4カ月間で3千人規模の減少が続き、歯止めがかかっていない。

15年度のがんセンターの外来患者数は前年度比5・5%減の約13万4千人、入院患者数は6・6%減の約9万1千人。手術数も12・8%(587件)減の4014件にとどまった。

前年度の落ち込み幅(外来患者1・5%減、入院患者4%減、手術数2・7%減)と比べても悪化した。

この結果、15年度のがんセンターの収益(収入)は、前年度比9億8千万円減の129億6千万円。収入から費用を差し引いた純利益は5億2千万円減の1億2千万円となった。

がんセンターは県立6病院の中で最多の収益があり、純利益も県病院事業全体の柱。しかし、低迷した結果、医師不足で患者数も減っている県立佐原病院の赤字(純損失)分をカバーできず、15年度の同事業会計の決算は2年連続の赤字(純損失約16億円)となる。

がんセンターでは、昨年12月以降、乳房の誤摘出やガーゼの体内置き忘れが相次ぎ発覚。本年度の4~7月も対前年同期比で、外来、入院患者ともに約3千人の減少が続いている。

県病院局は今年8月、同センターを含む県立病院の医療安全体制改善を図る外部監査組織を設置。「県民からの信頼を回復する取り組みを進め、患者数の回復を目指す」とした。

15年度のがんセンター以外の5病院の延べ外来患者は、こども病院が約1800人増、救急医療センターが約400人増。一方、佐原病院は約7400人減、精神科医療センター約2700人減、循環器病センター約600人減だった。

単体赤字は佐原病院(約7億2千万円)と循環器病センター(約3千万円)。

出典:千葉日報

手術ミスで大量出血2L、患者に伝えず 千葉県がんセンター

千葉県がんセンター(千葉市中央区)で昨年12月、食道がんを患う県内の60代男性が食道摘出の手術を受けた際、医師らが機器の操作ミスで止血に手間取り、約2リットルの大量出血があったのに、患者側に伝えていなかったことが20日、関係者への取材で分かった。県には医療事故として報告していた。

関係者によると、センターは手術後、患者側に「止血に苦労した」などと伝えていた。手術後の経過は良好という。患者側は共同通信の取材に「病院からミスの話は全く聞いていない。今も治療を続けており病院を信じたい」としているが、重大な結果を招きかねないミスで、センターの説明責任が問われそうだ。

センターの安全管理指針では、医療事故が発生した場合の対応として「過失の有無にかかわらず、患者や家族への誠実な対応が第一」として、速やかに患者や家族に状況を説明するとしている。取材にセンターは機器の操作ミスを認め「ミスと止血との因果関係はないと判断したため、患者側に伝えなかったが、確認したい」としている。

執刀を担当した医師らは、手術の途中で出血があり止血用の機器を使ったが、本来は「凝固」にしなければならない設定を「電気メス」モードにしてしまい、約2時間後に気付くまで出血を止められない状態が続いた。

センターは再発防止策を内部で議論。手術時に使った機器は「利用頻度が低かった」とした上で、医師や看護師らが使用方法を再確認した。

センターでは2014年、腹腔(ふくくう)鏡手術を受けた11人がその後死亡した問題が発覚。昨年12月にも検体を取り違え、女性患者の右乳房を誤って全摘出した事故が判明するなど、医療を巡る問題や事故が相次いでいる。

出典:千葉日報

手術中のミス患者に伝えず、千葉 2リットル大量出血

千葉県がんセンター(千葉市)で昨年12月、食道がんを患う県内の60代男性が食道摘出の手術を受けた際、医師らが機器の操作ミスで止血に手間取り、約2リットルの大量出血があったのに、患者側に伝えていなかったことが20日、関係者への取材で分かった。県には医療事故として報告していた。

関係者によると、センターは手術後、患者側に「止血に苦労した」などと伝えていた。手術後の経過は良好という。患者側は共同通信の取材に「病院からミスの話は全く聞いていない。今も治療を続けており病院を信じたい」としているが、重大な結果を招きかねないミスで、センターの説明責任が問われそうだ。

出典:西日本新聞

術中に数え間違え検査でも見落とす…ガーゼ忘れ

千葉県がんセンター(千葉市中央区)は6日、昨年12月に行った県内の60歳代女性に対する腎臓がんの摘出手術で、体内に医療用ガーゼを残す医療ミスがあったと発表した。

2か月後の検査で発覚し、取り除いた。手術中に看護師が枚数を数え間違え、医師も翌日のエックス線検査で見落とした。

発表によると、ミスがあったのは泌尿器科で、昨年12月上旬、医師、看護師計7人で女性の腎臓を腹腔ふくくう鏡手術で全摘出した。長さ15センチ、幅3センチのガーゼを12枚使ったが、体内に1枚残った。看護師が使った枚数と取り出した枚数を数え間違えた。

翌日、エックス線検査をした医師が映っていた異物を見落とした。女性はいったん退院したが、2月上旬に腸閉塞で緊急入院し、検査でミスが発覚。開腹手術で取り除き、女性は3月上旬に退院した。

同センターによると、ガーゼの取り残しミスは2009年にも1件あった。この際は術後24時間以内に発見し、取り除いたが、再発防止策は十分でなかった。

今回のミスを受け、同センターは〈1〉切開部を閉じる際、医師と看護師でガーゼを数える〈2〉専用用紙に載せてガーゼを数える〈3〉全身麻酔が効いている間にエックス線撮影を行う――という対策を決めた。

同センターは5日、ミスについて患者と家族に原因と対策を報告し、今後、補償する方針。永田松夫病院長は記者会見で「医療の安全確保に最善を尽くし、再発防止に病院全体で取り組む」と陳謝した。

今回の県がんセンターのミスは、乳がん患者の検体を取り違え、乳房を全摘出した事故の原因調査が進んでいる最中に院内で発覚していた。

同センターでは2008~14年、腹腔鏡手術を受けた患者11人が術後に死亡。医療安全管理体制を強化し、改革に取り組んでいたが、乳腺外科と病理検査科での検体取り違えミスが昨年12月に発覚した。

検体取り違えと今回のガーゼの取り残しは、「確実にチェックすれば防げる単純ミス」(県幹部)。永田松夫病院長は「改革の意識、本当の改革がまだまだと反省している。ミスが続いたことは申し開きできない」と述べた。

出典:YOMIURI ONLINE

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病院の『医療事故』年間1300~2000人死亡!

千葉県がんセンターで7年前に父親を亡くした渋谷春樹さん(仮名)の自宅の留守電には、手術前日の父の元気な声が残っている。初期の胃がんですぐ退院できると楽観していた。ところが、腹腔鏡手術のあと容態が急変して死亡した。病院は「傷口が開いた」「一定の確率で起こる合併症で仕方がなかった」と説明した。納得するしかなかった。

この3月(2015年)、信じられないニュースを見た。がんセンターではその後も腹腔鏡手術が続けられ、11人の患者が亡くなっていた。いずれも、父の時と同じ消化器外科のチームによるものだった。渋谷さんはいま、「父の死がムダになってほしくない」という。

現場からの指摘「何かおかしい」耳貸さなかった千葉県がんセンター
渋谷さんの死亡を医療チームは「避け難い合併症」「再発防止は困難」で通してきたが、第三者委員会は渋谷さんのケースを医師の技量不足とした。他にも、止血が遅れたなど「何例かは発生を予防できた可能性がある」と断じた。

実は、内部で声をあげていた人がいた。麻酔科の志村福子医師は手術のやり直しが多いことに気付いた。「手術時間は長いし、出血は多いし・・・。それが翌日、翌々日に縫合不全とか出血で戻ってくる」

幹部に訴えたが、組織としてとりあげられなかった。どんな場合に調査するかのルールもなかった。「一例 一例向き合っていれば、そこで終わっていたかもしれない」

調査が行われたのは外部への告発があってからだった。がんセンターはいま調査部門の権限強化や安全スタッフの増員、聞き取りなど、改革に取り組んでいる。ようやくといったところだ。

順天堂医院副院長で天皇の手術も担当した天野篤さんは「麻酔科の医師の訴えに対応しなかった。組織のガバナンスの欠如です。医療安全の文化が欠けて いた。基幹病院ではあってはならないことです」という。

出典:J-CASTテレビウォッチ

県が拠点病院の再指定推薦取り下げ 千葉県がんセンター

腹腔(ふくくう)鏡下手術で患者の死亡が相次ぎ、「都道府県がん診療連携拠点病院」の指定を外れた千葉県がんセンター(千葉市中央区)について、県が新年度からの再指定の推薦を取り下げていたことが1日、分かった。昨年末に発覚した乳がん患者の取り違えによる乳房誤摘出事故を受けたもの。腹腔鏡下手術問題後、同センターは改革案をまとめるなど再指定を目指していた。

同センターでは2008年以降、同手術を受けた患者11人が相次いで死亡。昨年4月、診療報酬加算などの優遇がある都道府県がん診療連携拠点病院の指定を外された。

県の第三者検証委は手術方法の選択などに問題があったなどと最終報告。再発防止へ同センターは改革案をまとめ再指定を目指す一方、県はがん対策審議会の意見を踏まえ、国に推薦することを決めていた。

だが、昨年12月には新たに乳がん患者の検体の取り違え事故が発覚。事態を重視し県はことし1月、推薦を取り下げた。同29日に厚生労働省で開かれた「指定に関する検討会」でも審議項目から漏れた。

県が推薦を取り下げたことで新年度からの再指定はなくなった。さらに、同センターの永田松夫病院長が務めていた「県がん診療連携協議会」の会長職も空席が続くことになる。

全国でがん診療連携拠点病院の指定を受けた病院がないのは本県と、同じく医療事故が相次ぎ指定を取り消された群馬大学がある群馬県だけ。

県健康づくり支援課は「拠点病院の空白を一刻も早く解消したい。がんセンターには事故の再発防止に向けた改革に取り組んでほしい」としている。

出典:千葉日報

必要ないのに右乳房全摘出 取り違える 千葉県がんセンター

千葉県がんセンター(千葉市中央区)は25日、同センターを受診した県内の30代女性の検体を別の患者のものと取り違え、本来実施する必要のない乳房全摘手術を行う医療事故が起きたと発表した。原因は特定できていない。同センターは外部の有識者らを交えた院内事故調査委員会を設置し、原因究明と再発防止に取り組む方針。

同センターによると、女性は10月中旬、乳がんが疑われる部位に針を刺し、組織を採取する「針生検」を実施。進行したがんと判断され、MRI検査でも多発がんが疑われたことから、12月上旬に右乳房全摘手術を受けた。

だが、同センターが摘出した乳房を調べたところ、針生検で採取した検体が別の50代女性患者のものと取り違えられていたことが判明。手術を受けた女性は実際は早期がんで、直ちに乳房を全摘する必要はなく、経過観察か部分的な切除で済んだ可能性があるという。2人は同じ日に針生検を受けていた。

同センターでは平成20~26年、消化器外科で腹腔(ふくくう)鏡下手術を受けた50~80代の男女11人が手術当日から約9カ月後の間に死亡。原因について調査していた県の第三者検証委員会が今年3月末、このうち10例で術式の選択方法やチーム医療体制に問題があったなどと指摘していた。永田松夫病院長は「改革を進めていた中で発生し、重く受け止めている」などと述べた。

出典:産経新聞

抗がん剤死亡、医療過誤は否定【千葉県がんセンター】

千葉県がんセンター(千葉市中央区)で、肝臓がんの男性が抗がん剤などを投与された3日後に死亡した問題で、同センター内に設置された事故調査委員会は15日、会見を開いて調査結果を公表した。遺族から了承を得られなかったとして詳しい経緯などは非公表としたが、関係者によると、調査結果では「医学的に問題はなかった」として、医療過誤の可能性は否定した。

治療は3月16日、50代の男性医師が脚の付け根の血管から患部へ管を通し、抗がん剤などを投与。患者の男性は同19日未明に容体が急変し、同夜死亡した。

同センターをめぐっては、平成20~26年に腹腔鏡下手術を受けた50~80代の男女11人が、手術後約9カ月の間に死亡していたことが発覚。3月の医療に関わった男性医師はこのうち8例を担当していた。この件を含めて調査してきた第三者検証委員会も15日に最終報告書を公表し、医療の選択方法やチーム医療体制に問題があったことなどを指摘した。

会見で同センターは、医療ミスの原因を分析するチームの拡充や、新規・高度な医療を導入する際に開催する審査委員会の新設などで再発防止に取り組むとした。

出典:産経ニュース

千葉県がんセンターで腹腔鏡手術後に死亡が相次ぐ

千葉県がんセンターで腹腔鏡下手術後の30日以内に患者18人が相次いで死亡していたことがわかった。

腹腔鏡下手術は痛みが少なく傷が目立たないなどとして人気が高まっている最新の医療技術だが、メリットが大きい。しかし、難易度の高い技術であり、医師の技量が大きく問われる。

早期の社会復帰が可能なのもメリットの1つです。通常の場合、4日程度で退院できるため、開腹手術に耐える体力のない高齢者や、体に傷をつけたくない人たちを中心に需要が高まっています。
しっかりした技術と経験を持った医師が行えば、患者側にメリットの大きい手術ではあります。しかし、開腹手術のように患部を触診できないため、ある程度の経験を積んで感覚をつかんでおかないと誤診や事故を起こしやすいことはよく指摘されています。それに、医師が腹腔鏡という手段にこだわり過ぎると、最先端の手術であるにもかかわらず、逆に患者を危険に晒すことにもなりかねます。状況によって開腹手術に切り替えるなど、適切な方法を見極める判断力が必要になってきます。

問題を調査する県の第三者委員会によると、2008~14年に胆管がんなどの手術を受けた50~80代の男女11人が手術当日から約9カ月後の間に死亡しました。
この県の第三者委員会は定期的に開かれており、こちらで調査結果や改善内容が報告されています。