青森県立中央病院

青森県立中央病院「医療器具使用ミス」で死亡と提訴

 青森県立中央病院(青森市)で2017年10月、下北地方の70代男性が気胸となり容体が急激に悪化して死亡したのは医師が医療器具の使用を誤ったからだとして、男性の長男が8日までに、病院の医師2人と県に1200万円の損害賠償を求める訴えを青森地裁に起こした。
 訴状によると、男性は肺の細胞が硬化する「特発性肺線維症」が悪化した疑いで17年9月に入院。数日後にたんが絡んだため気管切開を受けた際、たんを吸引するチューブを挿入するためのガイドワイヤが右肺に当たり、気胸となった。男性は容体が急変して約10日後に死亡した。
 遺族側は、ワイヤによる処置に当たった初期研修医と指導医が、器具使用時の注意事項を守らなかったため死亡したと主張している。
 同病院は「患者の冥福を祈るとともにご家族には心よりお悔やみ申し上げる。訴えの内容はわれわれの認識と異なると考えている」としている。

出典: 河北新報

画像確認の改善求める 群大病院CT診断ミス 事故調報告書

群馬大医学部附属病院(前橋市)でコンピューター断層撮影(CT)の診断報告書を医師が取り違え、その後患者が死亡した事故で、外部委員を入れた医療事故調査委員会(事故調)がまとめた報告書の概要が23日、分かった。事故後に病院が実施した対策に一定の評価をする一方、画像診断結果の確認不足は事故後も起きているとして、さらなる改善を求めている。

事故は2016年7月、呼吸器外科の医師が70代男性患者を診察した際に発生。電子カルテにあった患者の1年前のCT報告書を、当日作成されたものと誤認した。新しい報告書は胆管がんの可能性がある異常を指摘したが確認されず、男性は17年10月に死亡した。病院は今年3月、事故を公表した。

出典:上毛新聞

青森県立中央病院 医療事故2件で和解 計3900万の支払

青森市の青森県立中央病院で2017年8月、気管支の内視鏡検査後に女性(当時70)が倒れ、その後死亡する医療事故が起きていたことがわかった。また、同年2月に硬膜下血腫の治療で男性(74)の脳を傷つけ、後遺症が残ったことも明らかになった。病院側はいずれも治療上の責任を認め、計約3900万円を支払うことで患者側と今年10月に和解した。

がんCT画像の放置、なぜ相次ぐ? 埋もれる診断報告書

病院によると、女性は17年8月末に肺がんの疑いで検査入院中、午前に内視鏡検査を受けた後、夕方に病室で倒れた。肺の周囲に血液がたまる「血気胸」と診断されて輸血などの治療を受けたが、翌朝に心停止。約1時間後に心拍が再開したが、約2カ月後に多臓器不全で死亡した。

外部の専門家を委員長とする事故調査委員会が遺族の申し出で設けられ、検査自体に問題はなく、発症は予見困難だったと今年6月に報告した。一方で、血気胸の治療にあたった主治医が他の医師に応援を求めていれば死亡が避けられた可能性があると結論づけ、遺族に約2400万円を支払う和解が成立した。

硬膜下血腫の男性は17年2月、自宅で倒れて救急搬送された。血腫を除くためドリル状の治療器具で頭の骨に穴を開ける際に脳を傷つけ、手などのまひや、言葉が時折出なくなるなどの後遺症が残った。病院側はミスを認めて男性らに謝罪し、約1500万円を支払うことで和解したという。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(林義則)

出典:朝日新聞デジタル