小田原市立病院で妊婦に医療ミス、血液型誤り投与怠る

小田原市立病院は23日、30代の妊婦に必要な血液製剤を投与しなかったため、胎児が貧血状態となり、早期の帝王切開が必要となる医療事故があったと発表した。担当した20代の女性医師がカルテに血液型を誤って記入したのが原因。体重約1500グラムの未熟児で生まれ、3月に退院したという。

同病院によると、妊婦は2009年に第1子を妊娠し、検査で血液型がRhマイナスと判明。しかし、担当医がカルテにRhプラスと記入したため、妊娠28週目以降と出産直後に必要な血液製剤が投与されなかった。

第1子は無事に生まれたものの、11年に第2子を妊娠した際の血液検査で誤記入が分かった。胎児の貧血症状が悪化するなど危険な状態になったため、今年1月、妊娠30週目に帝王切開で出産した。同病院は「今のところ発育の遅れなどはないが、第3子を産む場合はさらに状況が悪化するため、控えてもらうほうがよい」としている。

同病院は検査結果の確認回数を増やすなどの再発防止策を講じるとともに、母親らと賠償などについて協議する方針。白須和裕院長は「患者やご家族に多大な負担をかけ、深くおわび申し上げる」と謝罪した。

出典:カナロコ

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